Googleは、ファイル共有機能Quick ShareのUIに進捗率を表示する新たな機能をテスト中である。従来の進行状況を示す円形プログレスバーに加え、ファイル転送の完了率を数値で確認できるようになる。このテストは限定的なA/Bテストの一環であり、一部のデバイスでのみ表示されることが確認されている。

Quick Shareの新UIに進捗率表示を追加

Googleは、Androidのファイル共有機能であるQuick Shareに、転送の進捗を数値で表示する新しいUIを導入し始めた。従来は円形のプログレスバーのみで転送状況を視覚的に示していたが、今回の変更により転送完了率が具体的に何パーセントであるかが確認できるようになった。これにより、ユーザーは残り時間の目安を把握しやすくなる。

Quick Shareは、AppleのAirDropに類似した機能で、Androidデバイス間で簡単にファイルをやり取りするために使用されている。今回のUI変更は、Googleがこれまで進めてきた一連のアップデートの一環と見られ、ユーザー体験をより直感的かつ便利にすることを目的としている。

一部のユーザーからは、より詳細な情報を求める声があり、今回のアップデートはその要求に応える形となっている。しかし、すべてのユーザーがこの新しい進捗表示を利用できるわけではなく、Googleは現在この機能を限られた範囲でテスト中である。

テストはランダムに進行中、全ユーザーへの展開は未定

Googleは、Quick Shareの新UIを限定的にテストしている。このテストはランダムに選ばれたユーザーに対して行われており、すべてのAndroidデバイスで一斉に導入されているわけではない。テスト対象に選ばれた一部のユーザーのみが、進捗率が表示される新しいUIを目にしている。

進捗率が表示されるかどうかは、使用するデバイスによって異なることが確認されており、同じGoogleアカウントでログインしていても、異なるデバイスでは旧UIが表示されるケースもある。このことから、新UIは現在A/Bテストの一環として展開されていると推測される。

全ユーザーへの展開時期については、Googleから公式な発表はない。これまでの経験から、限定的なテストは機能の安定化とユーザーのフィードバックをもとに行われており、正式導入には数か月を要する可能性が高い。

現行デザインとの違いと新機能の利便性

Quick Shareの新UIは、進捗率が数値で表示される点が最大の特徴である。従来のデザインでは、転送中のファイルがどれほど進んでいるのかは円形のプログレスバーで視覚的にしか確認できなかった。しかし、今回の新UIでは、その中央にパーセンテージが表示され、正確な進捗を数値で確認できる。

進捗を数値で確認できることで、ユーザーは残りの転送時間をより正確に予測することができる。特に、大容量ファイルを転送する際には、進行状況が曖昧な場合が多く、今回の変更によりその不便さが軽減されると期待される。

現時点では、この機能は受信側のUIにのみ表示されており、送信側では旧来の円形プログレスバーが引き続き使用されている。この点については、今後のアップデートで変更される可能性がある。

さらなる詳細表示の可能性について

新しい進捗率表示が加わったQuick ShareのUIは、今後さらなる詳細表示が追加される可能性がある。現在のデザインでは、進捗率のみが表示されているが、Quick Shareのデスクトップ版では転送速度や残り時間の推定値が表示されるため、同様の機能がモバイル版にも導入される可能性がある。

特に、Androidの通知バーにはより詳細な情報を表示するスペースがあるため、Googleが通知領域を活用して、より高度な情報を提供することが期待されている。また、ユーザーが求める情報は進捗率だけではなく、転送速度や残り時間も含まれるため、今後のアップデートではこうした機能の追加も考えられる。

現段階では、進捗率の表示のみがテストされているが、Googleが正式リリースに向けてさらなる改良を行う可能性は十分にある。