GoogleはPixel Cameraアプリのバージョン9.7.047.710329721.21をリリースしました。今回のアップデートは、昨年12月のFeature Dropに続くパッチ更新で、大きな機能追加はなく、主にバグ修正が目的と考えられます。

前回のアップデートでは「クイックアクセスコントロール」が追加され、ホワイトバランスや明るさをファインダーから直接調整できるようになりました。一方で、最新のUIとは異なり、設定メニューから有効化が必要です。

今後の大きなカメラ機能のアップデートは、3月のPixel Feature Dropで提供される可能性があります。SnapchatやInstagramもカメラ関連の機能を強化しており、Pixelシリーズの撮影体験はさらに向上するかもしれません。

Pixel Camera 9.7の新機能「クイックアクセスコントロール」とは

Pixel Cameraのバージョン9.7では、新たに「クイックアクセスコントロール」が導入されました。この機能は、ホワイトバランス、明るさ、シャドウを即座に調整できるスライダーをカメラのファインダー左右に配置するものです。

ユーザーは、これらのスライダーをタップすることで、細かな調整を即座に行うことができます。従来のPixel Cameraでは、これらの調整を行うために設定メニューを開く必要がありましたが、新しいUIによって操作がスムーズになりました。

しかし、この新機能はデフォルトでは有効化されておらず、設定メニューから手動でオンにする必要があります。また、以前のデザインを採用しており、最新のUIとは異なるため、すべてのユーザーがこの変更を歓迎するとは限りません。Googleは過去にもカメラアプリのUIを頻繁に変更しており、好みが分かれる部分でもあります。

この「クイックアクセスコントロール」が導入されたことで、撮影時の調整がより直感的になり、プロのような写真編集が可能になると期待されています。一方で、今後のアップデートでどのように進化するのかも注目されるポイントです。

Pixel Foldのカメラ機能強化と「デュアルスクリーンポートレートモード」

今回のPixel Feature Dropでは、折りたたみ式のPixel Fold向けに「Made You Look」機能が追加されました。これは、ポートレート撮影時により自然な肌の色合いや明るさを実現する補正機能です。また、Pixel 9 Pro Foldには、映画『インサイド・ヘッド』のキャラクター「Joy」が追加され、ユニークな写真フィルターとして活用できるようになりました。

さらに、Pixel FoldとPixel 9 Pro Foldには「デュアルスクリーンポートレートモード」が搭載されました。この機能では、折りたたみ状態でメインディスプレイとサブディスプレイを連携させ、より自由な角度でポートレート撮影を行うことができます。従来のポートレートモードと異なり、リアカメラと外部ディスプレイを同時に活用することで、構図を決める際の自由度が格段に向上しました。

この新機能により、折りたたみ式デバイスならではの撮影体験がさらに広がることになります。Pixel Foldシリーズは、通常のスマートフォンと異なる使い方が求められるため、今後もこうした独自機能の追加が期待されます。

InstagramとSnapchatがPixelのカメラ機能に対応

Pixel Cameraの進化に伴い、サードパーティアプリも新機能を取り入れています。Instagramでは、Pixelの「Ultra HDR」機能がサポートされ、高ダイナミックレンジの写真をアップロードできるようになりました。これにより、より鮮やかでリアルな色彩を再現できるため、写真投稿のクオリティが向上します。

一方、Snapchatはシステムの「Photo Picker」に対応しました。これにより、Googleフォトやデバイス内の写真をスムーズに選択して投稿できるようになり、より直感的な操作が可能になりました。特に、SnapchatのカメラフィルターとPixelのカメラ機能を組み合わせることで、クリエイティブな撮影体験がさらに広がります。

今後、これらのアプリがPixelのカメラ機能をどのように活用するのかにも注目です。3月のFeature Dropでは、さらなるカメラ機能の強化が予想されており、Pixelの撮影体験がどのように進化していくのか、引き続き注目していきたいところです。

Source:9to5Google