Galaxy Sシリーズの最新モデル「Galaxy S25 Ultra」に搭載されるSペンに、大きな変更が加えられました。従来モデルのSペンには搭載されていたBluetooth機能が、S25 Ultraでは廃止されており、一部の機能が利用できなくなっています。この変更により、リモートシャッターやジェスチャーコントロールといった操作ができなくなり、従来のSペンの利便性を重視していたユーザーの間で疑問の声が上がっています。
さらに問題視されているのは、新しいSペンの価格設定です。Bluetooth機能が削除されたにもかかわらず、交換用Sペンの価格は従来と同じ水準に据え置かれています。9to5Googleの報告によると、米国では50ドル(約7,400円)、英国では49ポンド(約9,000円)で販売されており、特に英国では前モデルよりも価格が上昇していることが指摘されています。
ユーザーからは「機能が減ったのに価格が変わらないのは納得できない」といった意見が相次いでいます。
また、YouTubeチャンネル「JerryRigEverything」による分解動画では、Sペンスロット内にワイヤレス充電用のコンポーネントが残っていることが確認されました。これは通常、Bluetooth機能を持つSペンを充電するためのものですが、S25 UltraのSペンはBluetooth非搭載のため、充電機能の役割は不明です。この設計の意図について、サムスンからの公式な説明はありません。
加えて、サムスンは当初、「Bluetooth搭載のSペンを別売りする」と発表していましたが、その後「販売予定はない」と方針を撤回しました。この突然の変更により、ユーザーの混乱はさらに深まっています。現在、一部のユーザーはBluetooth対応Sペンの販売を求める署名運動を行っており、今後の展開次第ではサムスンが再び方針を変更する可能性も考えられます。
Sペンの機能削減と価格据え置きに対するユーザーの反応は厳しく、今後サムスンがどのような対応を取るのかが注目されています。
Galaxy S25 UltraのSペンからBluetoothが消えた背景とは?
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Galaxy S25 UltraのSペンがBluetooth非搭載になった理由について、サムスンは「Bluetooth機能を使用するユーザーが少なかった」と説明しています。
この発言が事実であるなら、Bluetooth機能を活用するユーザーが限られていた可能性があります。たとえば、リモートシャッターやエアアクションなどの機能は一部のユーザーにとって便利ですが、多くの人が頻繁に利用していたかどうかは不透明です。実際にどれだけのユーザーがSペンのBluetooth機能を活用していたのか、具体的なデータは公表されていません。
一方で、Bluetooth機能の廃止はコスト削減の一環とも考えられます。スマートフォン業界では、製造コストを抑えるために機能を見直すケースが増えています。
特に、ハイエンドモデルでも価格競争が激化しているため、企業は利益確保のために仕様変更を行うことが一般的です。しかし、Galaxy S25 Ultraの販売価格は従来モデルと大きく変わらないため、「コスト削減による値下げ」というメリットがユーザーには直接還元されていません。
さらに、Bluetooth機能を削除したにもかかわらず、交換用Sペンの価格は据え置かれています。この点については、ユーザーから「機能が減ったのに価格が同じなのは不公平だ」との批判が出ています。サムスンがこの仕様変更をどのように正当化するのか、今後の対応が注目されます。
Sペンスロットに残された充電機能の謎
YouTubeチャンネル「JerryRigEverything」による分解動画では、Galaxy S25 UltraのSペンスロット内にワイヤレス充電用のコンポーネントが残っていることが明らかになりました。この充電機能は、従来モデルのBluetooth対応Sペンを充電するためのものでした。しかし、S25 UltraのSペンはBluetooth非搭載であり、通常の使用では充電を必要としません。
この設計について、サムスンは明確な説明を行っていません。考えられる理由のひとつとして、サムスンが今後Bluetooth対応のSペンをオプションとして提供する可能性があります。現在は販売予定がないとされているものの、ユーザーの声が大きくなれば、後日Bluetooth Sペンを販売する可能性もゼロではありません。その場合、既存のSペンスロットに充電機能が残されていることは、互換性の確保につながります。
また、Sペンスロット内の充電コンポーネントは、Sペンがスロットに収納されているかどうかを検知する役割も果たしているかもしれません。物理的な接触なしにSペンの有無を検知するため、従来の設計がそのまま維持されている可能性もあります。今後、公式な情報が出るかどうかに注目が集まります。
サムスンの方針変更はあり得るのか?
Galaxy S25 Ultraの発表当初、サムスンは「Bluetooth Sペンを別売りする」と発表していました。しかし、その後の声明では「販売予定はない」と方針を変更しています。この突然の方向転換に、ユーザーの間では混乱が広がっています。
こうした方針変更の背景には、市場の反応や販売戦略の見直しがある可能性があります。実際、オンラインではBluetooth Sペンの販売を求める署名運動が行われており、多くのユーザーがこの機能の復活を望んでいます。もし今後の市場動向やユーザーの声が影響を与えれば、サムスンが再び方針を変え、Bluetooth Sペンを別売りする可能性も考えられます。
過去の事例を見ても、スマートフォンメーカーはユーザーの反発を受けて仕様を変更することがあります。たとえば、一部のメーカーはイヤホンジャックを廃止した後に復活させたことがあり、サムスン自身も過去に市場の声を反映して仕様を変更したことがあります。そのため、Galaxy S25 UltraのSペンに関しても、ユーザーの要望次第で今後の展開が変わる可能性があります。
サムスンがBluetooth Sペンを復活させるかどうかは不透明ですが、ユーザーの意見が大きな影響を与えることは間違いありません。今後の動向に注目が集まります。
Source:TechRadar