OPPOの最新折りたたみスマートフォン「Find N5」が、Macとのリモート操作機能を備える可能性が浮上しています。同社のColorOSデザインディレクターであるChen Xi氏が、中国のSNS「Weibo」に、Find N5の画面上でMacOSのデスクトップが表示されている画像を投稿しました。

この画像では、上部にMacOSのデスクトップ、下部に仮想キーボードが表示されており、commandキーやトラックパッドのショートカットと思われるボタンも確認できます。Chen Xi氏によれば、これは「O+相互接続」機能の一部であり、距離に関係なくMacを操作できる可能性が示唆されています。

Find N5は、Snapdragon 8 Eliteチップセットを搭載し、50Wのワイヤレス充電、トリプルリアカメラ、IPX6/IPX8/IP69の防水・防塵性能を備えています。また、OPPOはこのデバイスを「世界最薄のブック型折りたたみスマートフォン」として宣伝しており、その薄さは約4ミリと報告されています。

OPPOがこのリモート操作機能をグローバル版のFind N5にも提供するかは現時点で不明ですが、もし実現すれば、Macユーザーにとって生産性向上のための便利なツールとなるでしょう。Find N5は2025年2月20日にグローバル市場で発表される予定で、詳細は近日中に明らかになると期待されています。

AndroidとMacの長年の相性問題とFind N5の新たな可能性

AndroidとMacは、これまで相性が良いとは言えませんでした。iPhoneとMacがシームレスに連携する一方で、AndroidスマートフォンとMacの間には互換性の壁がありました。

たとえば、ファイル転送には「Android File Transfer」などのサードパーティアプリが必要で、エクスペリエンスとしては決して快適とは言えません。さらに、メッセージや通話の連携、画面共有などの面でも、Apple製品同士のスムーズな接続とは対照的な状況が続いていました。

しかし、OPPOのFind N5に搭載される可能性のあるMacOSリモート操作機能は、この状況を変えるかもしれません。Chen Xi氏の投稿によれば、Find N5のディスプレイ上でMacOSが動作するように見える画像が確認されています。リモート操作機能である可能性が高いものの、もしこの技術が高精度かつ低遅延で実現されれば、Macユーザーにとって非常に魅力的な機能となるでしょう。

この機能が実際にどのような技術で実装されるのかはまだ明確ではありません。vivoの高級スマートフォンでは「vivo Office Kit」を用いたUSBやワイヤレス接続によるリモート操作が可能ですが、OPPOが同様の技術を採用しているのか、それとも独自のアプローチを取っているのかは注目すべきポイントです。


折りたたみスマホの新たな役割としてのリモートワークデバイス

折りたたみスマートフォンはこれまで、大画面を活かしたマルチタスクやエンターテインメント用途に焦点を当てられてきました。しかし、Find N5が提供する可能性のあるMacOSリモート操作機能は、折りたたみスマホの役割を一歩先へ進めるかもしれません。

リモートデスクトップ機能を活用すれば、外出先からMacのファイルを編集したり、プレゼンテーションを行ったりすることが可能になります。特にFind N5のようなブック型の折りたたみスマホは、展開するとタブレットのような使用感になるため、仮想キーボードやトラックパッド機能を組み合わせれば、簡易的なMacの操作端末として活用できるかもしれません。

また、リモートワークの普及により、PCの持ち運びが不要になる可能性もあります。例えば、オフィスに設置したMacをFind N5で遠隔操作できるのであれば、スマホ一台で業務をこなすことが可能になります。この機能が安定して動作すれば、リモートワーカーにとって新たな選択肢となるでしょう。

ただし、こうした技術には通信環境の影響や遅延の問題が付きまといます。特に高解像度の画面転送を伴うリモート操作は、低速な回線では実用的ではない場合があります。そのため、Find N5のリモート操作機能がどの程度スムーズに動作するのか、対応するネットワーク環境の要件がどうなるのかも、今後の発表で確認すべきポイントです。


Find N5はグローバル展開されるのか?市場への影響を考察

Find N5のMacリモート操作機能が話題を呼んでいますが、現時点ではこの機能がグローバル展開されるかどうかは明確ではありません。過去の例を振り返ると、中国メーカーのデバイスは国内市場向けに先進的な機能を搭載することが多いものの、グローバル版では一部の機能が削除されるケースが少なくありません。

vivoの「vivo Office Kit」もその一例で、中国市場ではMacとの連携が可能ですが、グローバル市場向けのモデルでは機能が制限されることがありました。同様に、Find N5が中国市場ではMacとのリモート操作をサポートしながら、グローバル版ではその機能が削除される可能性も考えられます。

また、Macとの連携機能が提供される場合でも、Appleのエコシステムとの完全な互換性を実現するのは簡単ではありません。Appleはセキュリティとプライバシーの観点から、他社製品との連携に慎重な姿勢を取ることが多く、Find N5のリモート操作機能が公式にMacOSに最適化されるかは未知数です。そのため、利用には追加のアプリが必要になったり、機能に制限がかかる可能性も考えられます。

とはいえ、AndroidスマートフォンでMacを操作できるというコンセプト自体は、多くのユーザーにとって魅力的なものです。もしFind N5がスムーズなリモート操作を実現し、グローバル展開されれば、AndroidとMacの関係に大きな変化をもたらすかもしれません。今後の正式発表に注目が集まります。

Source:Android Authority