OnePlusは、2024年2月に発売したスマートウォッチ「OnePlus Watch 3」の改良モデルを今年中に投入する計画です。現行モデルはバッテリー寿命の長さやWear OSの搭載が評価される一方、サイズが大きく重いことや、セルラー通信機能が非搭載である点が課題とされていました。
これを受けて、OnePlusは小型モデルの追加とLTE対応版の開発を進めていることを明らかにしました。特に手首の細いユーザーの装着感を改善し、通信キャリアとの調整が進めば、海外市場でもスマートフォンなしで通信可能なモデルが登場する見込みです。ランニング時の単独使用やメディアストリーミングなどの利便性向上が期待され、正式な発表に注目が集まります。
OnePlus Watch 3のサイズと装着感の課題をどう解決するのか

OnePlus Watch 3は、Android向けスマートウォッチとして高い評価を受けつつも、サイズの大きさや重さが一部のユーザーにとって課題となっていました。特に手首が細い人にとってはフィット感が悪く、長時間の着用が負担に感じるケースもあったようです。この点について、OnePlusはよりコンパクトなモデルの追加を計画していると発表しました。
スマートウォッチのサイズが重要視される理由の一つは、快適な装着感だけでなく、ヘルスケア機能の精度にも関係しているためです。心拍数や血中酸素レベルの測定は、センサーと肌の密着度が影響するため、サイズが大きすぎると正確なデータが得られにくくなります。特に女性や手首の細いユーザーにとって、小型モデルが追加されることで、より正確な健康管理が可能になるかもしれません。
また、デザイン面でも改良が求められています。現在のOnePlus Watch 3はスタイリッシュな外観を持ちながらも、大きめのベゼルが特徴的です。もし新モデルが登場する場合、薄型化や軽量化が進む可能性があり、日常使いしやすいデザインが期待されます。これらの改良によって、より幅広い層のユーザーが使いやすくなるのではないでしょうか。
LTE対応モデルの登場がもたらす利便性の向上
OnePlus Watch 3のもう一つの大きな課題として、LTE通信機能が搭載されていない点が挙げられていました。現在のモデルではスマートフォンとの接続が必須であり、単体でのネットワーク通信ができません。この制限があることで、スマートフォンなしでの通話やメッセージの送受信、ストリーミング機能の利用が難しくなっています。
これに対し、OnePlusはeSIM対応のセルラーモデルを開発中であると発表しました。すでに中国市場ではLTE版が存在しており、海外市場向けにも導入を進める方針です。これが実現すれば、スマートフォンなしでの通信が可能となり、特にランニングやアウトドア活動時の利便性が大幅に向上するでしょう。
スマートウォッチ単体で音楽をストリーミングしたり、ナビゲーションを利用したりすることが可能になるため、従来のスマートウォッチの使い方が一変するかもしれません。
しかし、海外市場での展開には通信キャリアとの調整が必要となるため、実際にどの国で利用可能になるのかは今後の発表を待つ必要があります。eSIMの普及が進んでいる地域では比較的早い段階で導入される可能性が高いですが、キャリアによっては対応が遅れることも考えられます。それでも、スマートウォッチのLTE対応は、ユーザーにとって新たな選択肢となり、利便性の向上につながるのは間違いないでしょう。
OnePlus Watch 3の進化は市場にどんな影響を与えるのか
OnePlus Watch 3の改良計画は、単なるスペック向上にとどまらず、スマートウォッチ市場全体にも影響を与える可能性があります。現在、Android向けのスマートウォッチ市場ではSamsungのGalaxy WatchシリーズやGoogleのPixel Watchが人気を集めていますが、OnePlusが新たなサイズ展開やLTE対応を進めることで、競争がさらに激化することが予想されます。
特に、Androidスマートウォッチの中で長時間のバッテリー駆動を強みとしているOnePlus Watch 3にLTE機能が追加されれば、「長く使えるセルラースマートウォッチ」という新たな価値を提供できるかもしれません。一般的にLTE機能を搭載するとバッテリー消費が増えるため、OnePlusがどのように省電力設計を進めるのかも注目されるポイントです。
また、Apple Watchはすでに複数のサイズ展開とセルラーモデルを提供していますが、Androidスマートウォッチで同様の選択肢を持つモデルは限られています。そのため、OnePlusがこれらの改良を成功させれば、他のメーカーも追随する可能性があり、スマートウォッチ市場全体の流れが変わるかもしれません。今後の正式発表が待たれるところです。
Source:TechRadar