サムスンの新型ミッドレンジスマートフォン Galaxy A36 が発表されました。これまで Exynos チップを採用することが多かった Aシリーズですが、今回は Snapdragon 6 Gen 3 を搭載。昨年の Galaxy A35 に搭載されていた Exynos 1380 からの変更点として、CPU のパフォーマンスが約 8% 向上しているとされています。
ベンチマーク結果によると、マルチコア性能は Exynos 1380 より高く、シングルコア性能はほぼ同等。GPU の詳細は公表されていませんが、グラフィック性能にも期待が集まります。RAM は 6GB から最大 12GB、ストレージは 128GB および 256GB の選択肢が用意され、日常の使用には十分なスペックといえるでしょう。
Snapdragon 6 Gen 3 がもたらす性能向上とは

Galaxy A36 に搭載される Snapdragon 6 Gen 3 は、前モデルの Exynos 1380 と比較して CPU のパフォーマンスが 8% 向上しているとされています。このチップはサムスンの 4nm プロセスノードで製造されており、高性能な Cortex-A78 コア 4つと、省電力な Cortex-A55 コア 4つを備えています。最大動作周波数は 2.4GHz に達し、処理能力の向上に寄与しています。
ベンチマーク結果では、Snapdragon 6 Gen 3 のマルチコア性能が Exynos 1380 を上回ることが確認されています。一方で、シングルコア性能はほぼ同等となっており、日常的な動作の快適さに大きな変化はない可能性があります。GPU には Adreno 710 が搭載されており、ゲームや動画編集などの負荷の高い処理にも対応できる性能を備えていると考えられます。
ただし、Snapdragon 6 Gen 3 は Exynos 1380 から劇的な進化を遂げたわけではなく、あくまでマイナーチェンジにとどまる印象です。一般的なユーザーにとっては十分な性能ですが、より大幅なパフォーマンス向上を期待していた人にとってはやや物足りなさを感じるかもしれません。
Galaxy A36 のメモリとストレージ構成は魅力的か
Galaxy A36 には 6GB、8GB、12GB の RAM が搭載され、ストレージも 128GB および 256GB の選択肢が用意されています。これにより、ライトユーザーからヘビーユーザーまで幅広いニーズに対応できる仕様となっています。特に 12GB の RAM を搭載することで、複数のアプリを同時に快適に使用できる点は大きなメリットです。
一方で、Galaxy A36 に microSD カードスロットが搭載されているかどうかは明らかになっていません。もし拡張ストレージが利用できない場合、大容量のデータを扱うユーザーにとっては 256GB では足りなくなる可能性があります。クラウドストレージを併用することで補えるものの、オフライン環境でのデータ管理を重視する人にとっては注意が必要です。
RAM 容量が選べる点は魅力的ですが、スマートフォンのパフォーマンスはソフトウェアの最適化にも左右されます。Snapdragon 6 Gen 3 の性能と One UI の組み合わせがどの程度快適に動作するのか、実際の使用感が気になるところです。また、長期間の OS アップデートにより、RAM 容量が十分でも動作が重くなる可能性もあるため、今後の評価が重要になりそうです。
Snapdragon 採用で Galaxy A シリーズはどう変わるのか
これまでサムスンのミッドレンジモデルは主に Exynos チップを採用していましたが、Galaxy A36 では Snapdragon 6 Gen 3 を採用することで、新たな方向性を示したといえます。これは、Exynos に対するパフォーマンスの不満を解消する意図があるのかもしれません。特に、Snapdragon チップはゲームやアプリの最適化が進んでいることが多く、サードパーティ製アプリとの相性の良さも期待されます。
一方で、サムスンが今後も Galaxy A シリーズに Snapdragon を採用し続けるのかは不透明です。今回の変更は試験的なものなのか、それとも Exynos の開発方針に変化があったのか、今後のモデル展開によって明らかになるでしょう。もし Snapdragon 採用が継続されれば、ミッドレンジモデルの性能に関するユーザーの満足度が向上する可能性があります。
また、長期的なソフトウェアアップデートにおけるパフォーマンスの維持も注目すべき点です。Exynos チップ搭載の Galaxy スマートフォンでは、OS アップデートを重ねるごとに動作が遅くなるという意見も少なくありません。Snapdragon 6 Gen 3 を搭載した Galaxy A36 が、長期的に安定したパフォーマンスを維持できるかどうかが、今後の評価の分かれ目となりそうです。
Source:SamMobile