Samsungは、Tizen OS搭載のテレビにOne UIを導入し始めた。
One UIはこれまでGalaxyスマートフォンで使われていたが、テレビ向けに最適化され、
新たなUIやGoogle TVに似た機能が追加されるなど、大幅なアップデートが施されている。

今回のアップデートには、パーソナライズされた「For you」タブや「Watch Later」リスト、
スマートデバイスとの連携機能が含まれており、エンターテインメント体験がさらに充実する。

SamsungのOne UI、テレビに初導入

Samsungは、同社のTizen OSを搭載したテレビに、ついにOne UIを導入した。
これまでスマートフォンやタブレットで提供されていたこのインターフェースが、テレビに対応するのは初めてのことだ。
One UIは、ユーザーにより直感的な操作性とパーソナライズされたコンテンツを提供することを目的としている。

特に、今回のアップデートでは2023年モデルのテレビが対象となっており、
最新の開発者会議で発表されたアップデートよりも早いタイミングでリリースされている。
これにより、テレビでもスマートフォンと同じような使い勝手が実現される見通しだ。

また、One UIが導入されることで、テレビのホーム画面やメニュー構成が刷新され、
利便性が向上するとともに、他のSamsungデバイスとのシームレスな連携が可能になる。
これにより、エンターテインメント体験が一層充実することが期待されている。

新機能「For you」タブと「Watch Later」リストとは

今回のアップデートで注目される新機能の一つが、「For you」タブである。
このタブでは、ユーザーの視聴履歴や好みに基づいて、パーソナライズされたコンテンツが推薦される。
NetflixやAmazon Prime Videoなどのストリーミングサービスを活用しているユーザーにとって、特に便利な機能だ。

さらに、「Watch Later」リストも新たに追加された。
これにより、視聴したいコンテンツをリストに保存しておき、後から簡単に再生できるようになる。
Google TVの機能に似ており、視聴体験の向上に寄与するだろう。

これらの機能は、Samsungアカウントにログインして使用することが推奨されている。
特に、複数のSamsungデバイスを所有している場合、デバイス間で視聴データを共有することが可能で、
より一貫したエンターテインメント体験が提供される。

スマートデバイスとの連携強化

今回のOne UI導入では、Samsungの他のスマートデバイスとの連携が大幅に強化された。
例えば、同じSamsungアカウントでログインした複数のデバイスを一つのキーボードやマウスで操作する「Multi Control」機能が導入された。
これにより、スマートフォンやタブレットとのシームレスな操作が可能になる。

さらに、SmartThingsアプリを通じて、IoTデバイスとも簡単に連携が可能だ。
特に、カメラを使ったモニタリング機能や、Galaxy Watchとのリアルタイム連携で、心拍数や消費カロリーの確認ができるなど、
日常生活をサポートする機能が充実している。

この連携により、家庭内のすべてのデバイスが統一されたエコシステムとして機能する。
ユーザーはこれまで以上に、テレビをハブとして複数のデバイスを効率よく管理・操作することができるようになる。

Tizen OS 8.0のアップデート詳細

今回のOne UI導入とともに、Tizen OSも8.0へとアップデートされた。
この新バージョンでは、Webエンジンがバージョン94から108へとアップグレードされ、
より高速で安全なインターネットブラウジングが可能になっている。

また、ホーム画面には「Samsung Daily+」という新たな生活情報サービスが追加され、
ユーザーのライフスタイルに役立つ情報を提供するハブとして機能する。
さらには、チャンネルガイドやゲームバーのデザインも一新され、使いやすさが向上している。

一方で、いくつかのアプリがTizen OS 8.0に対応していない可能性があるため、
アップデート前にはアプリの互換性を確認することが推奨されている。
それでも、今回のアップデートは全体的に歓迎される変更であり、特にメディア視聴やスマートホーム管理がさらに充実する。