Samsungは次世代フラッグシップスマートフォンGalaxy S25+にExynos 2500プロセッサを採用することで、自社製チップの進化を図っている。Geekbenchのデータベースにて確認されたヨーロッパ版モデル(SM-S936B)は、10コア構成のプロセッサを持ち、最大クロックは3.3GHzに達する。

ベンチマークスコアではシングルコアで2,359点、マルチコアで8,141点を記録し、現段階では他社製の最上位チップに一歩劣るが、最終調整により改善の可能性がある。また、AMD RDNAアーキテクチャを採用したXclipse 950 GPUを搭載し、Vulkan 1.3対応によりグラフィック性能の向上も見込まれている。

Exynos 2500とXclipse 950 GPUの技術的特徴

Exynos 2500は、10コア構成に分かれたプロセッサを採用しており、最大3.3GHzで動作する。これにより、効率性と性能のバランスが図られた構造になっていると考えられる。

さらに、AMDのRDNAアーキテクチャに基づいたXclipse 950 GPUを搭載しており、Vulkan 1.3に対応することで、より高度なグラフィック処理が可能だ。AMDとの提携により、スマートフォンでもPC並みのゲーム体験が実現できるとされるが、実際の性能は今後のレビューで評価されることになるだろう。

Geekbenchにおけるシングルコア2,359点、マルチコア8,141点のスコアからも、Exynos 2500のパフォーマンスは競争力があるといえるものの、現時点では競合のMediaTek Dimensity 9400やSnapdragon 8 Eliteに少し劣る。これは製品の試作段階におけるベンチマーク結果であり、今後の調整次第で改善が見込まれる。

自社製チップへのこだわりとパフォーマンス改善の可能性

Samsungは、これまでにもフラッグシップスマートフォンにExynosプロセッサを採用してきたが、他社のSnapdragonプロセッサに性能で遅れをとることが多かった。今回もGalaxy S25 UltraにはSnapdragon 8 Eliteが採用されると予測されるが、Galaxy S25+にはExynos 2500を採用することで、自社製チップへの依存と性能強化を目指しているようだ。

これは単なる製品差別化の戦略だけでなく、製造プロセスの改良やグラフィック性能の向上によって、Samsungが競争力を保ちたい意図があると考えられる。特に第2世代3nmプロセスを採用することで、処理速度と省エネ性能の両立が図られたとされるが、最終製品のパフォーマンスがどこまで向上するかは、今後のテスト次第だろう。

リリース時期と市場の期待

Galaxy S25シリーズのリリースは2025年1月を予定しており、これは競争が激化するスマートフォン市場におけるSamsungの重要な節目となる。特に、Exynos 2500が搭載されることにより、Samsungがユーザーにどのような価値を提供できるかが注目される。

Galaxy S24 UltraではSnapdragonプロセッサが全面的に採用されたが、Galaxy S25シリーズでのExynos復活は、同社の自社チップに対する信念と競争力への挑戦を示している。また、Geekbenchに登場した性能データから、Samsungが新たなアプローチでパフォーマンスと省エネ性のバランスを追求していることがうかがえる。リリースまでにさらなる性能改善が期待されるだけに、業界の関心は高まっている。