Oppoの新型折りたたみスマートフォン「Find N5」は、展開時にわずかUSB-Cポートと同等の厚さに近いという驚異的な薄さを誇る。このフラッグシップモデルは、競合を凌駕する薄さ4mm前後が予測され、現行のHonor Magic V3を超える可能性が高い。さらに、高温高圧の水流にも耐えうるIPX9の防水性能を備え、タフな設計が特徴だ。
今回のモデルは、中国市場での発表後、欧米では「OnePlus Open 2」としてリブランドされる可能性があるとみられる。Find N5は、折りたたみスマホ市場での技術革新と競争をさらに加速させることが期待される。
Find N5が追求する究極の薄さの秘密
Oppoが開発したFind N5は、折りたたみスマートフォンの概念を刷新する薄さを実現している。公開された画像や情報によれば、展開時の厚みはUSB-Cポートの最小厚さである2.6mmに近く、Honor Magic V3の4.35mmを下回る可能性が高い。これを達成するため、筐体の設計や内部構造の最適化が徹底されていると考えられる。
OppoのプロダクトマネージャーであるZhou Yibao氏は、薄さの限界に挑戦する際に直面した課題として、充電ポートの設計を挙げている。USB-Cポートの物理的な厚みがデバイスの全体設計に影響を与えるため、これ以上の薄型化は非常に困難であると述べている。この点からも、Find N5が現在の技術の限界を探るモデルであることが分かる。
独自の視点として、薄型化は利便性を高める一方で、耐久性や放熱性に対する懸念も生じる可能性がある。特に薄型スマートフォンでは、外部からの衝撃や高温による性能劣化が課題となるため、Oppoがどのような技術でこれらを克服したのかが注目される。
IPX9防水性能が示す新たな可能性
Find N5が搭載するIPX9の防水性能は、折りたたみスマートフォンにおける新たな基準を提示するものだ。この規格は高温高圧の水流にも耐えられることを示しており、アウトドアや厳しい環境下での使用を想定した仕様である。
さらに、OppoはIPX9だけでなくIPX8やIPX6の基準もクリアしており、水深や水圧に対する耐性が強化されている。これにより、日常生活だけでなく、特殊な用途でも高い信頼性を提供できるスマートフォンとして位置づけられるだろう。公式のティーザー動画では、この防水性能が日常的な利便性を超えた実用性を持つことを強調している。
一方で、防塵性能がない点には注意が必要である。Find N5がアウトドアでの使用に対応する一方で、砂や細かな異物に対する耐性を備えたモデルとの比較では、限定的なシーンに向いている可能性も考えられる。ただし、Oppoが防水性能に注力した背景には、折りたたみ機構における防塵性確保の技術的課題があると考えられる。
競争激化の折りたたみ市場でのFind N5の立ち位置
OppoのFind Nシリーズは過去にも高い評価を受けており、特に前モデルのFind N3は欧米市場で「OnePlus Open」としてリブランドされて成功を収めている。今回のFind N5も同様に、リブランドを通じて世界市場に進出する可能性が高い。
折りたたみスマートフォン市場ではSamsungやGoogleが依然としてシェアを握っているが、Oppoが示した薄型化と防水性能は競合に対する大きなアドバンテージとなるだろう。また、Honor Magic V3やSamsung Galaxy Z Foldシリーズとの比較において、Find N5が技術的な優位性を確立すれば、市場シェアの変動が予測される。
一方で、Oppoがどのような価格戦略を取るのかも注目される点である。薄型化や高性能化を追求する一方で、コストが上昇する可能性もある。これが消費者にどう受け入れられるかは、今後の市場動向次第だろう。Find N5が発表される来月、中国市場からどのような反響が得られるかが、今後の方向性を決定づけるといえる。
Source:The Verge