スマートフォンのダークモードは広く普及していますが、すべてのアプリが対応しているわけではありません。特に、一部のアプリは未だにライトテーマのみで動作し、夜間の使用時にまぶしさを感じることもあります。この問題を解決するため、Googleは次期Android 16で「すべてのアプリをダークモードにする」機能を改良し、再び導入する可能性があるようです。
昨年、Android 15でこの機能が搭載されるとの話がありましたが、最終的に見送られました。しかし、最新のベータ版で再びこの機能が確認され、前回よりも高度な方法で色を反転させる仕組みが導入されているようです。ただし、まだ開発中の段階であり、一部の設定は隠されたままのようです。
正式リリース時には、この機能が標準で利用できるようになることが期待されています。ダークモード愛用者にとっては、すべてのアプリで一貫した体験を得られる嬉しいアップデートとなるかもしれません。
Android 16の新機能「より多くのアプリを暗くする」とは?
今回のAndroid 16で導入が期待されている「より多くのアプリを暗くする(Make more apps dark)」機能は、従来の「強制ダークモード」とは異なるアプローチを取っています。これまでの「強制ダークモード」は、開発者オプションを通じてライトテーマのアプリを無理やりダークテーマに変更するものでしたが、今回の新機能はより洗練された手法でアプリの配色を調整するようです。
Android AuthorityのMishaal Rahman氏によると、この機能は「ディスプレイ&タッチ」メニューの「ダークテーマ」セクションに追加されているものの、まだ一般ユーザーが簡単にアクセスできる状態ではないとのことです。また、Rahman氏はこの設定を有効にするのに苦労したと述べており、現時点では隠し機能のような扱いになっているようです。
この変更は、すべてのアプリを無理やり暗くするのではなく、より適切にダークモードへ移行させることを目的としている可能性があります。特定のアプリが正しくダークモードに適応できないケースを考慮しながら、より自然な形で適用する仕組みが組み込まれているのかもしれません。
Android 15で見送られた機能がAndroid 16で復活する理由
Android 15の開発段階では、同様の「強制ダークモード」機能がテストされていましたが、最終的に正式リリースでは採用されませんでした。
これは、おそらく一部のアプリで意図しないデザイン崩れや視認性の低下が発生したことが理由の一つと考えられます。ダークモードは単に色を反転させるだけではなく、適切なコントラストや視認性の確保が必要となるため、Googleはこの機能の改良に時間をかけているのかもしれません。
また、「より多くのアプリを暗くする」という表現に変更された点も注目すべきポイントです。これは、すべてのアプリに適用するのではなく、Googleが適切と判断したアプリのみに適用する可能性を示唆しています。そのため、完全にすべてのアプリが暗くなるわけではないものの、対応アプリの範囲が拡大されることが期待されます。
もしAndroid 16で正式に実装される場合、ダークモード愛用者にとっては待望のアップデートとなるでしょう。特に、夜間に画面の明るさを抑えたい人や、目の疲れを軽減したい人にとっては大きなメリットとなりそうです。
全アプリのダークモード適用は実現するのか?今後の展望
現時点では、この機能がAndroid 16の正式リリース版に含まれるかどうかは確定していません。しかし、Googleが継続的にこの機能を開発していることは明らかであり、今後のベータ版での進化が注目されます。
また、ダークモードが標準機能としてより強化されることで、アプリ開発者側も対応を進める可能性があります。現在でも多くのアプリがダークモードに対応していますが、一部のアプリでは未対応のままとなっています。Googleがこの機能を本格的に導入すれば、開発者がダークモード対応を加速させるきっかけになるかもしれません。
最終的に、全アプリが完全にダークモードへ移行するかどうかは、開発の進捗次第と言えます。しかし、Googleがこの機能に力を入れていることを考えると、将来的にはより多くのアプリがダークモードに対応する可能性は高いでしょう。Android 16の正式発表を待ちながら、今後の動向に注目したいところです。
Source:Tom’s Guide