Samsungが開発中の次世代折りたたみスマホ「Galaxy Z Fold 7」は、これまでのシリーズで最も薄いモデルになる可能性があります。最新のリーク情報によると、折りたたんだ状態で厚み10mm未満を目指しており、そのためにデジタイザーを廃止することが検討されています。

デジタイザーを省略しながらもSペン対応を維持するため、Samsungはスタイラス側に新たな入力技術を採用する計画のようです。

また、Z Fold 7は8インチの折りたたみディスプレイと6.5インチのカバーディスプレイを搭載し、ディスプレイにはM13 OLEDパネルが採用される見込みです。さらに、Samsung初のトライフォールド端末についても新たな情報が明らかになり、2025年後半に登場する可能性があると報じられています。

Sペン対応を維持する新技術とは?デジタイザー廃止の影響

Galaxy Z Fold 7は、従来のSペン対応モデルと異なり、デジタイザーを廃止することで本体の薄型化を実現しようとしています。しかし、これまでの折りたたみモデルでは、Sペンの入力精度やレスポンスを維持するためにデジタイザーが不可欠でした。そのため、Samsungは新たな方式を採用することでSペンの互換性を確保すると見られています。

従来のデジタイザー方式では、ディスプレイの下に専用のセンサーを配置し、Sペンの動きを正確に認識していました。しかし、Galaxy Z Fold 7では、これをスタイラス側で補う技術が採用される可能性が指摘されています。

例えば、Sペン自体にBluetoothや磁気センサーを搭載し、画面への圧力や動作を検知する方式などが考えられます。これにより、デバイス内部の構造をシンプルにしながらも、快適なペン操作を維持できるかもしれません。

一方で、デジタイザーがないことで筆圧感知の精度や遅延の問題が発生する可能性もあります。これまでのSペン対応モデルでは、紙に書くような自然な書き心地を実現してきましたが、新技術がどの程度これを再現できるかが注目されます。また、Samsungが販売するSペンの互換性がどの範囲まで保証されるのかも、ユーザーにとって重要なポイントとなるでしょう。

他社の折りたたみスマホと比較 Galaxy Z Fold 7の薄型化は競争力につながるのか

ここ数年、折りたたみスマホ市場は各社の技術革新が進み、デザインのトレンドも大きく変化しています。特に、HuaweiやXiaomi、OnePlusなどのメーカーは、SamsungのGalaxy Z Foldシリーズよりも薄型で軽量な折りたたみスマホを次々と発表しており、これがSamsungにとっての大きな課題となっています。

例えば、OnePlus Openは折りたたんだ状態で11.7mmという薄型設計を実現し、Pixel Foldは12.1mmとGalaxy Z Fold 6よりもわずかにスリムです。

また、中国市場向けのHuawei Mate X5は、10.3mmという極薄デザインを採用しており、SamsungのZ Foldシリーズが市場のトレンドに追いつけていない印象を与えています。そのため、Galaxy Z Fold 7が折りたたんだ状態で10mm未満を目指すのは、競争力を維持するための戦略としても重要な意味を持ちます。

しかし、薄型化にはメリットだけでなくデメリットもあります。薄くすることでバッテリー容量が制限される可能性や、ヒンジの耐久性が求められる点が課題となります。Samsungは過去のモデルでヒンジ構造の改良を重ねてきましたが、Z Fold 7がどこまで耐久性を維持できるのかは、今後の発表を待つ必要がありそうです。

一方で、他社と比較してもSamsungの折りたたみスマホはソフトウェアの完成度が高く、長年の開発経験を活かした安定した動作が特徴です。Galaxy Z Fold 7も、ハードウェアの進化だけでなく、折りたたみスマホ向けの最適化が進んだOne UIの新機能にも期待が集まります。薄型化と使いやすさの両立がどのように実現されるのかが、ユーザーにとっての注目ポイントとなるでしょう。

Samsung初のトライフォールド端末 Galaxy G Foldの可能性

Galaxy Z Fold 7の開発と並行して、Samsungは新たな折りたたみ技術にも取り組んでいます。ディスプレイアナリストのRoss Young氏のリークによると、Samsungは2025年後半に「トライフォールド」端末を発表する可能性があるとのことです。この端末は、通常の二つ折りではなく、三つ折り構造を採用し、展開時のディスプレイサイズが10インチになると予測されています。

三つ折りのデザインは、折りたたみスマホとタブレットの中間的な存在として注目されており、従来のZ Foldシリーズとは異なる用途が期待されます。例えば、大画面を活かしたマルチタスク性能の向上や、折りたたみ時のコンパクトさの両立が考えられます。

さらに、トライフォールド端末なら、折りたたんだ際にスマホのような形状とタブレットサイズの大画面を状況に応じて切り替えられるため、使い勝手の幅が広がるでしょう。

ただし、トライフォールド構造には課題も多くあります。ヒンジ部分が増えることで耐久性がどこまで確保できるのか、また、折りたたみ時の隙間をどのように解消するのかが大きな技術的課題です。加えて、10インチ級のディスプレイを搭載するとなると、バッテリー消費が増えるため、駆動時間の確保も重要になります。

現時点では、Samsungのトライフォールド端末は「Galaxy G Fold」という名称がつけられる可能性があると報じられています。Galaxy Z Fold 7とは異なる新たなラインナップとして登場すれば、折りたたみスマホ市場においてSamsungの存在感がさらに強まるかもしれません。今後の続報に期待が高まります。

Source:Android Police