Honorが、最新スマートフォンに対して7年間のAndroidアップデートを保証すると発表しました。これにより、SamsungのGalaxy S24シリーズやGoogleのPixel 8シリーズと並び、長期ソフトウェアサポートを提供する数少ないメーカーの一つとなります。

当初5年間とされていたHonor Magic 7 ProのOSサポートは、2032年1月までの7年間に延長され、Android 22までの更新が期待されます。また、同社のフラッグシップモデルは今後も同様の長期サポートを受ける予定ですが、ミッドレンジ以下の端末には適用されない可能性があります。

Honorが7年間のAndroidアップデートを発表 その背景と影響

Honorは、自社の最新スマートフォンに対して7年間のAndroidアップデートを提供すると発表しました。これにより、同社はSamsungやGoogle Pixelと肩を並べる形となり、長期的なソフトウェアサポートを重視するブランドとしての立場を強めています。

この決定は、GoogleがPixel 8シリーズから7年間のアップデートを約束し、SamsungもGalaxy S24シリーズで同様の方針を採用したことを受けた動きと考えられます。長期サポートの保証は、端末の寿命を延ばし、セキュリティを強化するだけでなく、ユーザーの信頼を獲得するための重要な要素です。

Honorの長期サポート戦略は、主にフラッグシップモデルに限定されるため、すべての端末が対象となるわけではありません。しかし、最新のMagic 7 Proをはじめとするハイエンドモデルでは、OSのバージョンアップやセキュリティ更新が長期間提供されることで、買い替えの頻度が下がる可能性もあります。

7年間のアップデートがもたらすメリットと課題

長期間のアップデート保証は、ユーザーにとって大きなメリットとなります。新しいOSの機能を長く利用できるだけでなく、セキュリティ面でも安心感が増します。特に、スマートフォンを長く使いたいと考える人にとって、サポート期間の長さは重要なポイントです。

一方で、7年間のアップデートを実施するには、メーカー側にとって大きな課題もあります。まず、最新のソフトウェアを古いハードウェアで適切に動作させるための最適化が求められます。加えて、長期間にわたって開発リソースを確保する必要があり、コスト増加の要因となる可能性があります。

さらに、他のAndroidメーカーが同様の長期サポートを提供しない場合、HonorやSamsung、Googleの端末が特定の市場でより優位に立つことになります。今後、他のブランドがこの流れに追随するのか、それとも独自の戦略を取るのかが注目されます。

Honorの次なる展開 AI戦略とエコシステム構築

Honorは、長期的なアップデート戦略と並行して、AI技術を活用した新たなエコシステムの構築を進めています。同社は「Alpha Plan」と呼ばれるAI戦略を発表し、今後5年間で100億ドル以上の投資を行う計画です。

MWC 2025では、新たなAIエージェントのデモが行われ、ユーザーのスケジュールや交通状況を考慮した自動予約機能などが紹介されました。AIを活用することで、スマートフォンの利便性を高めるだけでなく、より直感的な操作が可能になることが期待されています。

また、Honorはスマートフォンだけでなく、スマートウォッチ「Honor Watch 5 Ultra」、タブレット「Honor Pad V9」、ノートPC「MagicBook Pro 14」など、多様なデバイスを発表しました。今後は、これらのデバイス間でシームレスに連携するAIエコシステムの構築を進めていくと見られます。Honorの動向は、スマートフォン市場だけでなく、テクノロジー全般においても注目される存在となりそうです。

Source：Android Police