2024年9月14日の週に、スマートフォン業界は大きな進展を見せた。サムスンの次世代フラッグシップモデル「Galaxy S25シリーズ」のデザインがリークされ、注目を集めている。また、Huaweiは世界初の商用三つ折りスマートフォンを発表し、その独自性が話題だ。加えて、GoogleはAI機能「Gemini Live」をすべてのAndroidユーザーに無料で提供開始し、アプリのサイドローディングに対する規制も強化されつつある。

Galaxy S25シリーズのデザインが明らかに

サムスンの次世代フラッグシップモデル「Galaxy S25シリーズ」のレンダリングがリークされ、2025年の発売に向けた期待が高まっている。特に「Galaxy S25 Ultra」は、これまでの曲面ディスプレイから一転してフラットなデザインを採用しており、視覚的に大きな変化を見せている。この新しいフラットなデザインは、エッジ部分の湾曲を排除し、ディスプレイやフレーム、背面パネルに至るまで一貫した平坦なフォルムを採用するという。

これまでの「Ultra」モデルが特徴的だった曲面ディスプレイは、多くのユーザーに愛されてきたが、近年のモデルでは徐々にフラットな傾向が強まっていた。今回のリークにより、「Galaxy S25 Ultra」は完全にフラットなデザインへと移行することがほぼ確定的だ。また、レンダリングではSペンが確認されていないが、これまで通り同梱される可能性は高いと見られている。

一方、ベースモデルの「Galaxy S25」も同時にリークされ、こちらは従来のデザインを踏襲しつつも、フラットなディスプレイやフレームが強調されている。特にディスプレイサイズは6.2インチとわずかに小型化され、カメラデザインも「Galaxy Z Fold 6」に近いものとなっている。これらの変化により、次世代モデルは従来のユーザーにとっても新鮮な体験を提供するだろう。

Huawei Mate XT、世界初の三つ折りスマートフォン

Huaweiは、世界初の商用三つ折りスマートフォン「Mate XT」を発表し、折りたたみスマートフォン市場に革新をもたらした。このデバイスは、6.4インチのコンパクトなスマートフォンとして利用でき、2段階で画面を展開することにより、7.9インチのタブレットモード、さらには10.2インチの大画面モードに変形するという斬新な設計を持つ。

Mate XTは、他のメーカーが発表した三つ折りコンセプトとは異なり、実際に商用化された最初のモデルであり、その技術的な成熟度がうかがえる。特に、折りたたみ機構がスムーズであり、ディスプレイの継ぎ目もほとんど目立たない仕上がりとなっている。性能面でもKirin 9010チップセットと16GBのRAM、最大1TBのストレージを備え、50MPのトリプルカメラを搭載している。

また、バッテリーは5600mAhという大容量で、66Wの有線充電と50Wのワイヤレス充電をサポートしている。これにより、通常のスマートフォン使用時にも十分な電力を提供できる設計となっている。価格は約2800ドルと高価ではあるが、技術的な革新と実用性を両立させた一台であり、折りたたみスマートフォンの未来を形作る存在となりそうだ。

Google、Gemini Liveを無料開放

Googleは、AI機能「Gemini Live」をすべてのAndroidユーザーに無料で提供することを発表した。これまで「Gemini Live」は、有料のGoogle Oneサブスクライバー限定の機能であり、高度な会話能力を備えたAIアシスタントとして注目されていた。しかし、9月12日以降、この機能は英語圏のすべてのAndroidユーザーに無料で利用可能となった。

Gemini Liveは、より自然な会話が可能なAIであり、ユーザーは質問をするだけでなく、アイデアを出し合ったり、新しいトピックを探求したりすることができる。この機能は、インスピレーションを得たり、タスクを効率的にこなしたりするのに役立つツールとして位置づけられている。特にGoogle Pixel 9シリーズの登場とともに注目されており、ユーザーからの評価も上々だ。

一方で、Gemini Liveの精度にはまだ課題が残っており、完全なAIとは言えない。Android Centralの編集者であるNick Sutrichは、試験的に一週間分の買い物リストを作成するためにこの機能を利用したが、AIが作成したリストには不備があったという。しかし、全体としては、日常的なタスクの支援に役立つツールであり、多くのユーザーにとって便利な機能となることが期待されている。

アプリのサイドローディングが困難に?Googleの新たな動き

Googleは、Androidにおけるサイドローディングアプリに対して新たな規制を導入し、ユーザーが公式のPlayストアを通じてアプリをダウンロードすることを強く推奨する方針を明らかにした。具体的には、「Google Play Integrity API」を使用することで、サイドローディングされたアプリを検出し、公式版に置き換える動きを加速させるというものだ。

この新たなAPIは、アプリがどのような環境でインストールされたかを検証し、サイドローディングされた場合には、公式ストアからのダウンロードを強制するような仕組みとなっている。これにより、サイドローディングを利用するユーザーは、アプリの利用が制限される可能性が高まる。

サイドローディングは、Playストアを経由しないため、セキュリティリスクが高まると言われている。公式ストアでは、アプリの安全性を確保するためのチェックが行われるが、サイドローディングではその保証がないため、悪意のあるソフトウェアがインストールされるリスクがある。今回の動きにより、人気アプリの多くがこのAPIを採用しており、今後も採用が拡大する見込みである。