Samsungの新モデル「Galaxy S24 FE」は、約580ユーロで販売されており、780ユーロの「Galaxy S24+」と比較してコストパフォーマンスが注目されている。両モデルは同じ6.7インチOLEDディスプレイを搭載しながらも、S24+はLTPO技術と1440p解像度でより優れた表示品質を実現し、さらに高速充電やUWBサポートなどの先進的な機能が追加されている。

一方で、S24 FEはコストを抑えながらも性能面で大きな劣化がなく、Exynos 2400eチップや8GBのRAMなど高いスペックを維持している。カメラ性能やバッテリー寿命も含め、S24+の高機能が本当に必要かどうかは、価格差に見合う価値を見出せるかに依存しているといえる。

ディスプレイ技術と視認性の違いが生む使用感の差

Galaxy S24 FEとGalaxy S24+の間で顕著な違いを感じるのは、ディスプレイの技術と解像度にある。Galaxy S24 FEが一般的な1080pのOLEDディスプレイを搭載している一方で、Galaxy S24+は1440pの解像度を備えたLTPO OLEDスクリーンを採用しており、より高精細な映像体験が可能だ。

このLTPO技術は、ダイナミックリフレッシュレートにも対応しており、最大120Hzのスムーズな表示から60Hzへの変動まで、使用状況に応じた省電力化が期待できる。

また、視認性に関してもS24+の優位性が際立っている。S24+のベゼルはS24 FEよりも薄く、画面の占有率が高い設計で、視覚的により没入感がある。本体の軽量化も進んでおり、長時間の使用で腕への負担が軽減されるだろう。GSMArenaが伝えるところによれば、こうしたディスプレイの違いは日常使用においても細やかな違いを感じさせるものであり、S24+が持つ上位機種ならではの視覚体験の質が強みとなっている。

一方で、通常の使用や動画視聴ではS24 FEの1080pディスプレイも十分なパフォーマンスを発揮し、価格を考慮した際の満足度も高いといえる。

パフォーマンスとバッテリー持続時間の実力を検証する

Galaxy S24 FEとS24+の両モデルは、いずれもSamsungのExynosチップセットを採用しているが、S24 FEはExynos 2400e、S24+はExynos 2400と微妙な違いがある。S24+が搭載するExynos 2400のクロック速度は若干高く設定されており、これによりよりスムーズなパフォーマンスが期待できる。

また、RAMにおいてもS24+は12GBを搭載しているため、複数アプリの同時使用や高負荷のゲームプレイでも安定した処理が可能だ。

一方、S24 FEは8GBのRAMで、一般的なタスクには十分だが、重めの処理ではS24+との差が現れる場合がある。バッテリーに関しては、S24+が4900mAh、S24 FEが4700mAhと容量差は小さいが、ウェブ閲覧やストリーミングでS24+が1.5〜2時間の優位性を見せる。しかし、通話時間に関してはS24 FEが強く、用途によってはバッテリー持続時間にさほどの違いを感じないだろう。

これらの性能差は日常の使用場面で体感できるかどうかは個人差があるが、価格差を考慮する際の要素として一考に値するだろう。

カメラ機能の充実度と撮影体験における実力差

Galaxy S24 FEとGalaxy S24+はどちらも優れたカメラ機能を備えているが、細かい仕様の違いがある。特に、S24+には12MPのセルフィーカメラが搭載されており、デュアルピクセルPDAFのサポートにより高速で正確なオートフォーカスが可能だ。これに対し、S24 FEは10MPのセルフィーカメラで、解像度やオートフォーカス速度においてS24+に若干劣る。

低照度環境での撮影においても、S24+のメインカメラは優れた性能を発揮し、夜景や室内での撮影においてもノイズを抑えつつ細部を鮮明に捉える。超広角カメラもS24+の方が性能が高く、風景写真やグループショットでより豊かな表現が可能だ。これにより、撮影の幅が広がり、特に写真愛好家にとってはS24+が魅力的に映るだろう。

価格を重視しつつ、一般的な使用にはS24 FEのカメラも十分な性能を発揮するが、こだわりのあるユーザーにはS24+のカメラ機能が大きなアドバンテージとなる。