Samsungは2025年3月のセキュリティパッチの詳細を公開しました。このアップデートでは、合計58件のセキュリティ脆弱性が修正され、そのうち11件は「重大」、40件は「高優先度」と分類されています。Googleが提供した51件の修正に加え、Samsung独自の7件の修正も含まれており、Bluetooth AuracastやGalaxy Watchのギャラリーに関連する問題も対応済みです。

今回のセキュリティパッチは、Galaxyシリーズのスマートフォンおよびタブレット向けに間もなく配信が開始される見込みです。さらに、SamsungはOne UI 7.0の安定版を2025年4月にハイエンドモデル向けにリリース予定で、ミドルレンジやエントリーモデルには5月頃に提供される可能性があります。一方で、One UI 7.1と7.1.1のリリースは見送られ、次期バージョンはOne UI 8.0へと直接移行する計画も浮上しています。

2025年3月のセキュリティパッチで修正された脆弱性の詳細

Samsungが発表した2025年3月のセキュリティパッチでは、合計58件の脆弱性が修正されています。その内訳は、Googleが提供した51件の修正と、Samsung独自の7件の修正です。特に、11件は「重大(Critical)」に分類されており、40件が「高優先度(High)」とされています。これらの修正は、Galaxyシリーズのスマートフォンやタブレットの幅広いモデルに適用される予定です。

このパッチの中でも特に注目されるのは、Bluetooth Auracastに関連する脆弱性の修正です。Bluetooth Auracastは、複数のデバイスに同時に音声を配信できる機能ですが、特定の条件下で不正アクセスのリスクが指摘されていました。

また、Galaxy Watchのギャラリーアプリに関する脆弱性も修正され、ユーザーが意図しない形でデータにアクセスされるリスクが低減されました。加えて、MACアドレスの管理や不適切なアクセス制御の問題も改善されており、セキュリティ面での強化が図られています。

このセキュリティパッチは、すべての対象デバイスに順次配信される見込みですが、地域やキャリアによって配信スケジュールに差が出る可能性があります。Samsungのスマートフォンやタブレットを利用している場合、定期的にソフトウェアアップデートを確認し、可能な限り早く適用することが推奨されます。

One UI 7.0のリリースとその影響

Samsungは、2025年4月にハイエンドモデル向けにOne UI 7.0の安定版をリリースする予定です。これに続き、ミドルレンジやエントリーモデルには2025年5月頃にアップデートが提供される可能性があります。One UI 7.0は、Androidの最新バージョンをベースにした独自のUIで、パフォーマンス向上や新機能の追加が期待されています。

一方で、これまでのスケジュールと異なり、SamsungはOne UI 7.1および7.1.1のリリースを見送る可能性があると報じられています。

これにより、One UI 7.0の次のメジャーアップデートは、One UI 8.0へと直接移行する計画が検討されているとのことです。通常、Samsungはメジャーアップデート後にマイナーアップデートを提供し、安定性向上や追加機能の実装を行ってきました。しかし、今回はOne UI 7.1系統のバージョンが省略されることで、ユーザー体験にどのような影響が出るのかが注目されています。

One UI 7.0のアップデートを待ち望む声は多いものの、提供時期がデバイスによって異なるため、ミドルレンジやエントリーモデルを使用するユーザーは少し長く待つ必要があるかもしれません。

また、バージョン間の移行がこれまでよりも大きくなることで、機能追加と安定性のバランスがどうなるのかにも関心が集まります。Samsungの今後の発表やアップデートスケジュールには引き続き注目していく必要がありそうです。

Source:SamMobile