OnePlusが次期スマートフォンで、これまでの象徴的な「アラートスライダー」を廃止し、新たな「Magic Cube Key」を導入する可能性が高まっています。

「Magic Cube Key」は、iPhone 15 Proシリーズの「アクションボタン」に似た仕様になるとされ、ミュートの切り替えに加え、カメラ起動やアプリのショートカットなど多機能に対応する見込みです。

この機能は「OnePlus 14」シリーズで初採用されると予測されており、ファンの期待が高まる一方、従来のスライダーを愛用してきたユーザーにとっては大きな変化となりそうです。

OnePlusのアラートスライダーがもたらした利便性とユーザーの評価

OnePlusの「アラートスライダー」は、2015年の「OnePlus 2」から長年にわたって支持されてきた特徴の一つです。スライダーを動かすだけで「サイレント」「バイブレーション」「着信音オン」を即座に切り替えられるため、ロック解除せずとも操作できる点が魅力でした。特に、会議や電車内など音を出したくない状況では、手間なく静音モードにできるため、多くのユーザーにとって便利な機能でした。

しかし、このスライダーは一部のOnePlus端末で一時的に廃止された経緯があります。「OnePlus 10T」では、内部スペースの確保を理由に取り除かれましたが、ユーザーの反発を受けて再び復活しました。このことからも、アラートスライダーは単なる物理スイッチ以上に、OnePlusのブランドアイデンティティとして根付いていたことがわかります。

一方で、近年のスマートフォンは、より多機能でカスタマイズ可能な操作方法を求める傾向が強まっています。Appleが「iPhone 15 Pro」に「アクションボタン」を導入したように、従来の機能を拡張し、より幅広い用途に対応できるボタンが求められているのかもしれません。OnePlusが今回「Magic Cube Key」を採用する背景には、こうした市場の変化が関係していると考えられます。

「Magic Cube Key」はユーザー体験をどのように変えるのか

「Magic Cube Key」は、従来のアラートスライダーとは異なり、ユーザーが自由に機能を割り当てられるカスタマイズ可能なボタンになる可能性があります。Appleの「アクションボタン」では、サイレントモードの切り替えに加え、カメラ起動や音声録音、拡張アクセシビリティ機能の起動が可能になりましたが、OnePlusの新機能も同様に多彩な操作を実現するかもしれません。

もし「Magic Cube Key」にカスタマイズ性がある場合、例えば長押しで懐中電灯を点灯したり、ダブルタップで特定のアプリを起動したりと、ユーザーの使い方に応じたショートカットキーとして活用できるでしょう。これにより、スマートフォンの操作がさらに直感的になり、利便性が向上することが期待されます。

ただし、物理的なスライダーからボタンへと変更されることで、操作感が大きく変わる点には注意が必要です。

スライダーは動かした際の感触が明確で、画面を見ずに操作できるメリットがありました。一方、「Magic Cube Key」はソフトウェアを通じた制御が主になるため、設定次第では意図しない動作を引き起こす可能性もあります。OnePlusがどのように操作性を最適化するかが、今後の注目ポイントとなるでしょう。

「OnePlus 14」シリーズでの導入は新たな方向性を示すのか

「Magic Cube Key」が初めて搭載されるのは、「OnePlus 14」シリーズであると予測されています。これが実現すれば、OnePlusのフラッグシップモデルにおいて、ユーザーインターフェースの大幅な変更が行われることになります。この決断は、従来のファン層にとって賛否が分かれる可能性がありますが、スマートフォンの操作性を進化させる試みとして注目されています。

また、今回のリーク情報によれば、「OnePlus Open 2」の発表が見送られるとの報道もあります。折りたたみスマートフォン市場が拡大する中で、OnePlusがこの分野に新モデルを投入しないのは意外ですが、その分「OnePlus 14」シリーズに新機能を集約し、より競争力のある端末を開発しているのかもしれません。

これまでのOnePlusは、独自のデザインや機能性を追求しながらも、ユーザーのフィードバックを積極的に取り入れてきました。今回の「Magic Cube Key」導入も、その流れの一環として捉えられます。もしこの新機能が多くのユーザーに受け入れられれば、今後のOnePlus製品において、物理ボタンの役割がさらに進化する可能性がありそうです。

Source:Tech Advisor