GoogleはAndroid Autoにさらなる高度な機能を追加する計画を進めているようです。最新のベータ版(Android Auto 13.9)では、車両のエアコン温度を直接調整できる機能の開発が示唆されており、実装されれば操作の利便性が大幅に向上する可能性があります。

また、Googleは「Car Media」という新たなメディアアプリを開発しており、Android Auto内でFMラジオを含むすべてのメディアコンテンツを操作できるようにすることを目指しているとのことです。これにより、車両のネイティブUIに切り替える手間が減り、よりスムーズな操作が可能になります。

Android Autoにエアコン操作機能が追加される可能性

Googleは、最新のベータ版Android Auto 13.9で車両のエアコン操作機能をテストしているとみられます。この機能が実装されれば、Android Autoのインターフェース上で直接車内の温度を調整できるようになる可能性があります。これまではエアコン操作のために車両のネイティブUIに切り替える必要がありましたが、新機能が導入されれば、その手間が大幅に軽減されるでしょう。

近年の車両では物理ボタンを廃止し、すべての操作をタッチスクリーンで行うケースが増えています。そのため、エアコンの操作をAndroid Autoに統合することで、運転中のスムーズな操作が可能になります。ただし、この機能が全ての車両で利用できるかは不透明で、自動車メーカーとの連携が必要になる可能性もあります。

エアコン操作を含めた車両制御機能の統合は、Android Autoを単なるスマートフォンのミラーリングツールから、より車両に密着したプラットフォームへと進化させる一歩と言えるでしょう。今後の正式発表に注目が集まります。

FMラジオ統合へ Googleの新メディアアプリ「Car Media」とは

GoogleはAndroid Auto向けに「Car Media」という新しいメディアアプリを開発中とされています。このアプリの目的は、従来のAndroid Autoでは制限されていたメディア再生機能を拡張し、FMラジオやその他のオーディオコンテンツを統合することにあるようです。

これまではAndroid AutoでFMラジオを聴くためには、車両のネイティブUIに切り替える必要がありましたが、「Car Media」によってAndroid Auto上で直接ラジオを操作できるようになるかもしれません。

現在のAndroid Autoは、Spotifyやポッドキャストなど、スマートフォンにインストールされたアプリからのメディア再生に限定されています。一方、CarPlayではすでに一部の車両でネイティブなFMラジオ操作が可能になっており、Googleも同様の機能を導入しようとしていると考えられます。

この新機能が実装されれば、車両のインフォテインメントシステムとAndroid Autoの連携が深まり、よりシームレスなメディア体験が実現するでしょう。ただし、車両メーカーごとにシステムが異なるため、実際にどの程度の車両で対応可能なのかは、今後の発表を待つ必要があります。

Android AutoとAndroid Automotiveの違い 今後の進化は?

Android Autoは、スマートフォンを車両のディスプレイにミラーリングするシステムであり、基本的にはスマートフォンの延長線上で機能します。

一方、Android Automotiveは車両に組み込まれる独立したオペレーティングシステムであり、スマートフォンなしでも動作するという違いがあります。このため、Android Automotiveでは車両の各種機能と深く統合されており、エアコンの操作やメディア再生などもネイティブで利用できます。

GoogleはAndroid Autoにもより高度な機能を持たせようとしているようですが、Android Automotiveほどの自由度を実現するのは容易ではありません。特に、車両メーカーごとに異なるインフォテインメントシステムとの互換性を確保する必要があり、そのための技術的な課題が残っています。

ただし、Android Autoに新機能が続々と追加されていることから、Googleはこのシステムを単なるスマートフォンの拡張ではなく、より車両との統合を強めたプラットフォームへと進化させる意図があると考えられます。エアコン操作やFMラジオ統合といった新機能の追加が、その布石となるのかもしれません。今後の発表に注目が集まります。

Source:autoevolution