MWC 2025でTecnoが発表した「Tecno Spark Slim」が、業界に驚きをもたらしました。その最大の特徴は、わずか5.75mmという驚異的な薄さです。これは一般的な鉛筆の約半分の厚さで、重量も146gと軽量ながら、5,200mAhの大容量バッテリーを搭載しています。さらに、6.78インチの曲面AMOLEDディスプレイやデュアルカメラを備え、極薄ながらも性能を犠牲にしない設計が施されています。

世界最薄のTecno Spark Slim 極限の薄さと性能の両立

TecnoがMWC 2025で発表した「Tecno Spark Slim」は、わずか5.75mmの極薄ボディを実現したスマートフォンです。これは、AppleやSamsungが今後発表予定の薄型モデルを大きく上回る薄さで、これまでの常識を覆すデザインとなっています。

驚異的な薄さながらも、5,200mAhの大容量バッテリーを搭載している点は注目に値します。これまでの超薄型スマートフォンはバッテリー容量が犠牲になりがちでしたが、Tecnoはこれを克服。加えて、6.78インチの曲面AMOLEDディスプレイを採用し、視認性とデザイン性を兼ね備えています。

カメラ性能も侮れません。50MPのデュアルカメラを搭載し、LEDライトを組み込んだ特徴的なデザインが目を引きます。ボディの薄さを優先しながらも、カメラの突起を最小限に抑えた設計となっており、全体のバランスが取れています。Tecnoは、このスマートフォンの軽量さとデザインの美しさを活かし、新たなユーザー層を開拓する可能性があります。

Phantom Ultimate 2が示す折りたたみスマートフォンの未来

Tecnoが同イベントで公開した「Phantom Ultimate 2」は、トリプルフォルダブルという新しい発想を取り入れたスマートフォンです。通常の折りたたみスマートフォンは2つ折りが一般的ですが、本機は3つ折りの構造を採用し、折りたたんだ状態では6.48インチ、展開すると10インチのタブレットサイズになります。

ディスプレイには3K LTPO OLEDパネルが採用され、392ppiの高画素密度を誇ります。これにより、通常のスマートフォンと同等の視認性を確保しつつ、大画面化を実現しています。さらに、2100MPaの強度を持つヒンジを搭載し、30万回以上の折りたたみに耐える耐久性を実現しました。

このような設計は、持ち運びのしやすさと大画面の利便性を両立するための工夫といえます。現在、市場では折りたたみスマートフォンが増加していますが、トリプルフォルダブルのような新しいアプローチが今後のトレンドになる可能性もあります。Tecnoがこの技術をどのように発展させるのか、今後の動向に注目が集まりそうです。

カスタマイズ可能なE-Inkとフォトクロミック技術 新たなデザインの可能性

TecnoはMWC 2025で、従来のスマートフォンとは一線を画すコンセプトモデルも発表しました。その中でも特に目を引いたのが、POVA 7とCAMON 30です。POVA 7は、E-Inkを活用したカラーチェンジ可能な背面パネルを採用し、ユーザーが自由にデザインを変えられる仕様となっています。これは「Display Electronic Slurry Technology(DES)」を活用し、従来のE-Inkよりもスムーズな色の変化を可能にしています。

一方、CAMON 30はフォトクロミック技術を取り入れたモデルです。紫外線に当たることで背面の色が変化する仕組みになっており、これまでのスマートフォンとは異なる新たなデザインの可能性を示唆しています。この技術は過去に一部のスマートフォンにも採用されましたが、Tecnoはさらに進化させ、より実用的なレベルに仕上げているようです。

これらの技術は、スマートフォンのデザインに対する考え方を大きく変える可能性があります。特にE-Inkを活用したカラーチェンジパネルは、ユーザーの個性を反映しやすく、新たなカスタマイズ性を提供するものとして期待されます。今後、こうした革新的なデザインが市場にどのような影響を与えるのか、注目が集まりそうです。

Source:Beebom