今週、OnePlus Nord CE 3向けに最新のOxygenOS 15アップデートがインドで配信されました。新機能としてAIリタッチツールやバッテリーの充電制限機能、スムーズなスプリットスクリーン操作などが追加され、iPhoneとのファイル共有も可能になりました。
しかし、アップデート直後から様々な問題が報告されています。音量スライダーの消失、画面のちらつき、アプリのクラッシュ、カメラの不安定さなど、多くのバグが発生しており、AI返信ツールや円で検索機能の未搭載にも不満の声が上がっています。OnePlusは修正パッチの配信時期を明言しておらず、ユーザーは対応を待つ状況となっています。
AI機能の充実を謳うも、肝心のツールが未実装

OxygenOS 15のアップデートでは、AI技術を活用した複数の新機能が追加される予定でした。特に「AIリタッチツール」や「AI返信ツール」は、ユーザーの利便性を大幅に向上させると期待されていました。
しかし、実際にアップデートを適用したユーザーからは、「AI返信ツールが見つからない」「円で検索機能がどこにもない」といった報告が相次いでいます。公式の発表では導入が予定されていた機能が、一部提供されていない状況です。
加えて、AIリタッチツールに関しても、「反射除去機能」が有効であるものの、他の画像処理機能が不完全な形で提供されているという指摘があります。
これにより、期待してアップデートを適用したユーザーの間では、十分な恩恵を受けられないという不満が広がっています。AI技術の導入は今後のスマートフォン体験を左右する重要な要素でありながら、今回のアップデートではそのポテンシャルを十分に活かしきれていない印象です。
OnePlusは、これらの機能が意図的に省略されたのか、それとも技術的な問題で搭載が見送られたのかについて明言していません。しかし、同じOxygenOS 15が適用された他のモデルでは問題なく動作している機能もあることから、今後の追加パッチやマイナーアップデートで修正される可能性も考えられます。
発生している不具合とユーザーの反応
AI関連の機能だけでなく、OxygenOS 15では複数の不具合が報告されています。特に深刻なのは、音量スライダーが突然消えてしまう現象や、画面のチラつき(緑や黄色の線が点滅する)、さらには特定のアプリが頻繁にクラッシュするという問題です。これらは日常的な使用に支障をきたす可能性があるため、影響を受けたユーザーの間で不満が噴出しています。
さらに、カメラ機能の安定性にも問題が発生しています。60fpsで動画撮影を行う際に映像が途切れたり、録画中にアプリが落ちるといった事例が報告されており、OnePlusのカメラ性能を信頼していたユーザーからは「アップデート前のほうが安定していた」という声も上がっています。
加えて、OnePlus Shareを使ったファイル転送機能は、iPhoneとの互換性を強化するというメリットがあるものの、一部のユーザーは転送速度が安定しないと指摘しています。
これらの不具合に対し、OnePlusは公式に対応を発表していませんが、過去のケースを考慮すると、今後のソフトウェアパッチで修正が行われる可能性が高いでしょう。ただし、影響を受けている範囲が広いため、修正までに時間がかかるかもしれません。すでにアップデートを適用したユーザーの中には、前のバージョンへ戻したいと考えている人もいるようですが、OnePlusの公式サポートがこれを許可するかは不明です。
OnePlusはアップデートを急ぎすぎたのか
今回のOxygenOS 15の展開に関して、OnePlusが十分なテストを行わずにリリースを急いだのではないかという疑問が浮上しています。Nord CE 3 Liteは以前に同じバージョンのアップデートを受けましたが、CE 3では明らかに未完成の機能や不具合が目立つ状態です。
たとえば、「フラックステーマ」が利用できないことや、ライブ通知が横画面で正常に表示されないといった問題が挙げられます。これらは、十分な品質チェックが行われなかった可能性を示唆しています。
OnePlusはこれまで、ソフトウェアの迅速なアップデート提供を強みとしてきました。しかし、今回のように不具合が多発すると、「アップデートすることで逆に使いにくくなる」といった印象を持たれかねません。実際、SNSでは「機能を増やすことより、安定性を優先してほしい」という声も目立ちます。
今後、OnePlusがどのように対応するかが注目されます。今回の不具合が早期に修正されれば、アップデートの評価は回復するかもしれません。しかし、修正が遅れたり、ユーザーの声を反映しないまま次のアップデートに移行してしまうと、OnePlusのブランドイメージにも影響を与える可能性があります。Nord CE 3のユーザーは、今後のOnePlusの対応を慎重に見守る必要がありそうです。
Source:Gizmochina